ギャラリー覚この3人の共通点は、主に平面性のあるメディアを用いていることにあります。しかしながら、その使用は、メディア形式や歴史性への原理的な探究にはなく、メディアを越境、横断することによって得られる、現在性の獲得にあると言えるでしょう。結果、そこには社会性と同時に彼等の私的関心や作り手個人の日常すらが垣間見えることになります。
しかし、それはけっして私小説のような形態に留まることはなく、彼等が影響を受けたさまざまなパブリックな事象が反映され、それを解釈した物語や、造形的解釈を経てはじめて作品となる契機を与えられています。こうした行為は脳を通じて再解釈された「世界」のマッピングとも言えるでしょう。そこでは現実とファンタジーの境界はその輪郭を失い、奥行きを失った「平たい」表象として立ち上がるのです。
この展覧会を組織するにあたり目指したところは、この3人の作家の共通項を探り、そこから見える表現の現在を問うことではありません。むしろ、前述のように、様々な情報と経験を等価に扱いながら、結果としては全く異なる表現をその出力とする三者の多様性に触れることで、「世界」の現在に対峙する自らの地図を手にすることにあります。
この心もとない「平たい」島に辿り着いたあなたが、「世界」の現在を示す新たな地図を手にすることができたら幸いです。
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