ラディウムーレントゲンヴェルケ1973年に東京に生まれた忽那光一郎は、夜間に離発着する旅客機の姿を延々と追い続け、殆ど発表する事も無いまま、数百にも及ぶ作品を制作してきましたが、今年2月にヴァイスフェルトにおけるグループ展「ラントシャフト」において初の商業画廊での展覧会に参加、丁寧な作風と美しい画面に人気が集まりました。また今夏、初の写真集「風速0」を発表し、それにあわせて制作されたパノラマサイズの作品で個展を開催。9月には急遽決定したパリでの個展と、一気に精力的な活動にかかっています。
翼端灯の軌跡による「時間」に、空港周辺の独特の雰囲気を組み合わせる事で制作される美しい画面には、「去る者と残される者」の鮮明な対比が映し出されています。忽那は両者が美しい画面上で出会う事によって生まれる和解を表現しようと目論みます。その思いは全ての作品につけられた、温度差の消えるところに生まれる現象「風速0」というタイトルにも込められています。
デジタル全盛の時代にありながら、独自の矜持から敢えて使用された大判のカメラでの丁寧な構図と、極端な明度差をコントロールする緻密な露出補正によって切り取られる高品位な風景は、鑑賞者を作品の内側に潜む物語にひきずりこむ強い力を持っています。
オープニングレセプション 11月30日(木)19:00より
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