ギャラリー・エフ大野公士は、多摩美術大学在学中から二科展などで入選を繰り返し、彫刻家(木彫)としての頭角を現し始めました。同大学大学院修了後、アーティストとしての本格的な活動を開始。ほぼ毎年にわたり個展を開催するとともに、日本と韓国のアーティストたちが参加する『波動1999〜2000』展など、企画展にも精力的に出品してきました。
大野公士が一貫して、その作品のモチーフとしているのは「人間の肉体」です。彼は、よりリアルな肉体を木彫によって表現するために、彫刻家としての技術的な鍛練を重ねるだけではなく、医大の解剖学研究室に研究生として籍を置きながら、人体の構造を解剖学的な見地からも学んできました。
その制作プロセスも極めて独創的です。外側から緻密に彫られた等身大の肉体は、切断したうえで、内部をくり抜いていきます。あたかも肉体を包む皮膚をなぞるように薄く彫り上げられた造形は、その緊張感によって、はかなくも力強い存在感を放ちます。さらに、完成した肉体を金属で組んだフレームのなかに浮かせ、人間が必要とする最低限の空間を区切ることで、肉体の内部に潜む「精神」の存在さえも浮き彫りにするのです。
10月26日(木)19:00-21:00 オープニング・レセプション
【画像:Takanori Ishii】
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