MA2 Gallery伊庭靖子は”ものの質感と光”をテーマにして制作をしております。植物、果物、布、ガラス、イス、寝具など私たちの日常生活にある見慣れたものを、自然光下で作家自ら撮影した写真をもとに、キャンバスへ描く制作をしております。筆跡を残さず丁寧に引き伸ばされた作品はリアルな質感と光の空気感により鑑賞者の視覚的な感触を呼び起こします。ふかふかのクッションの心地よい肌触り、硬質な磁器のなめらかさ、目で触り感じとる作品郡です。近年は白を基調としたソファ、クッション、器などをモチーフに、吸収されていく光や、柔らかく包み込む光、反射する光など描き独特の空気感を表現してきました。
今回の展覧会ではこれまでの無地のクッション、器などに柄を入れて描いております。柔らかな地の上に起毛されてしっとりとした柄など、繊維の細やかな材質が丹念に描かれて、ものの質感にこだわった伊庭がさらにもうひとつ薄い層を見いだし、質感の捉え方がより広がりを見せております。もうひとつの見どころは新しい試みとしてパステル画も展示いたします。パステルの持つ素材よって伊庭作品の表現がさらに鑑賞者の感覚をゆさぶることでしょう。油彩とパステルの仕事によって鑑賞者が認識させられる五感の不思議さを感じていただければ幸いです。
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