SPICA art都市の人工構築物の中から最も目を引かないディティールを独特の醒めた視線で捕らえ来ることで知られている越田が、2年ぶりに作品を発表します。越田は’01年から’04年にかけて精力的に作品を発表し続けていましたが、体を壊したためしばらくの間制作をせずにいました。この期間は、銀塩写真をめぐる環境がはっきりとした転換期を迎えた時期と一致しています。主にモノクロームの銀塩大版プリントで作品を発表していた越田にとって、ラボのモノクロームからの撤退やモノクローム感剤製造の撤退・縮小などの環境の変化は、制作環境に大きく影響を与える結果となっています。
今回の展覧会のタイトルは、越田が普段働いている業界の専門用語ですが、病後の再起にかけた意思と、激変した新しい制作環境への果敢な挑戦を象徴しています。心の中は再起と挑戦で熱くなっていますが、その視線はいつもの通り醒めたままです。この大きな温度差が、いったいどんな新しい作品世界を生み出すのでしょうか。
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