ギャラリー TOMアーティスト
荒川修作、磯崎新、海老塚耕一、岡崎和郎、沖啓介、大竹伸朗 他
昨年の11月に逝去した美術評論家・東野芳明さん(1930-2005)の一周忌にあたり、「東野芳明を偲ぶオマージュ展」の実行委員会は別紙のような要領で、ギャラリーТОМにおいて「オマージュ展」を開催いたします。
東野芳明さんの美術評論へのかかわりは、美術出版社の第一回目の美術批評賞で第一席を獲得した最初期の文章「パウル・クレー試論」にはじまります。その美術論から出発し、美術評論家として戦後のアメリカ美術を始めとして広く世界の現代美術の動向にかかわり、その若き才能は、まず第一著作の幻想芸術論ともいうべき『グロッタの画家』で開花しました。1950年代から1980年代を展望すれば、美術批評という側面から「日本の同時代美術」を活発にしてきた東野芳明さんの業績は、評価してもしきれません。
また、東野さんは、激動する時代の若い美術家たちの活動や傾向を「反芸術」のような言葉で的確につかみとる直感と造語にすぐれていました。その活動は、単に美術評論にとどまらず、ファッション、普陀落伝説、音楽、写真などさまざまな領域へと広がりを示しています。そして、多摩美術大学においては教授として多くの後輩を育てた教育者としての業績、また写真を活用した表現者としての業績、これらの仕事はただちに顕彰できないものです。
つねに戦後の日本美術に刺激的な存在だった東野芳明さんの影響は、いつの日かいずれ大きな美術館において公的に「東野芳明の全仕事」として紹介されることだと推測されます。
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