練馬区立美術館竹原嘲風(たけはら・ちょうふう 1897〜1947)は、明治30年東京浅草に生まれ、はじめ蔦谷龍岬(つたや・りゅうこう)のもとで日本画を学び、大正7年の文展に初入選を果たします。
その後は帝展に出品を続け、昭和4年特選となり一躍画壇に躍り出るとともに、新進作家が多く参加した中央美術展などでも活躍しました。
その間、ぼかしを効かせた大正期独特の浪漫画風による風景画から、次第に速水御舟らに近しい細密描写による花鳥画へと移行しました。鳥の死骸を細密に描いた作品など、まだ温かみを感じるほどのリアリティーです。生物への慈愛にみちたこうした彼の眼差しは練馬江古田のアトリエで描かれた後半生のスケッチからもうかがえるものです。
しかし、戦中から戦後にかけては思うような制作ができず、戦後の昭和22年夏、写生旅行先の富山県高岡で病に倒れ50年の生涯を終えました。その作品の多くは震災や戦災で失われましたが、幸い難を逃れ遺族の手で大切に保管されていた作品が近年再発見され、当館に一括寄贈されました。
本展は80件の作品資料のなかから約30点を選び、嘲風の異才ぶりを特集してご覧いただくものです。
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