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「コレクションによるテーマ展IX 和を装う本」展

うらわ美術館
終了しました

アーティスト

梶田半古、狩野友信、岡倉秋水、河鍋暁翠、枝貞彦、川上澄生
日本の書物は、古来より巻子本や折本、冊子などの形態で活用されてきました。巻子本は物語絵巻や道中絵巻といった巻物で、折本はお経の形で用いられているのをどこかで目にしたことがあるでしょう。冊子形態では室町時代に中国明より伝わった装訂(糸でかがる袋綴じ)が、和装本の基本的な装訂方法として受け継がれ、長く人々に親しまれてきました。しかし明治に入ると、西欧文化の流入に伴ない生産性に富んだ洋装本が普及し始め、大量生産に適さない和装本は時代の変遷と共にその影をひそめることになりました。洋装本に囲まれた今日では、和装本のような「和」を感じる本と出会う機会は多くありません。

そこで本展では、「本をめぐるアート」に基づいた収蔵品の中から「和」にスポットを当て、和綴じ本や「和」の色あいを放つ素材・表現の多様な本を15タイトル136点紹介します。思わず触りたくなるようなちりめん加工の施された「ちりめん本」は明治期生れ。英語やフランス語、ドイツ語などの諸外国語版が出版され、広く西洋の関心を集めました。民芸運動の機関誌である『工藝』は、染布や和紙を装幀に、また各地で漉かれた和紙を料紙に用い、それ自体が工芸的な趣きを見せています。『寓話』や『ドン・キホーテ』、『出埃及(えじぷと)記』などの外国の物語は和風の挿絵や短歌で表現され、話の内容と表現方法とのギャップや奇妙な馴染み方が面白みを誘います。様々な分野で「和」が注目されている今、本の世界でも「和」の魅力を再発見してみませんか。

【画像: 川上澄生 「じゃがたらぶみ」 1941年、 羅曼洞刊】

スケジュール

2007年4月28日(土)〜2007年6月24日(日)

開館情報

時間
10:0017:00
金曜日・土曜日は20:00まで
休館日
月曜日が祝日の場合は月曜日開館し翌日休館
入場料無料
会場うらわ美術館
http://www.city.saitama.jp/urawa-art-museum/
住所〒330-0062 埼玉県さいたま市浦和区仲町2-5-1 浦和センチュリーシティ 3F
アクセスJR宇都宮線・湘南新宿ライン・京浜東北線浦和駅西口より徒歩8分、JR京浜東北線北浦和駅西口より徒歩18分
電話番号048-827-3215
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