無人島プロダクション大ヒットメールソフト「ポストペット」の生みの親として、また映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場するエアボードを実際に実現させたり、お互いの見ているもの、聞いている音を交換する装置「視聴覚交換マシン」などを制作したアーティスト、八谷和彦。彼の名前と作品は、アート界のみならず様々な分野に、そして世間に浸透しています。
八谷はこれまでドローイングの類いを一切発表してきていませんでした。それは、八谷が絵画を専門にしてきたわけではない、ということもありますが、彼にとってあくまで「作品」とはできあがった結果でした。にも関わらず八谷が描いてきたものはどれも、自分の頭の中にあるイメージを、まず「目の前の誰か」に「こういうものを作る」と伝えるものであり、そこに何よりも強い魅力と説得力があるのです。八谷のこの、「伝える」ためのツールとしてのドローイングは、何度もかき消されたり、何度も線をひっぱったり、数字や回路がかきこまれたりしており、どれも八谷の作品に対する思いといなんとかイメージを伝えようという意志が強く表れていて、見る側のこちらにとってはどれもとても愛おしい…!のです。
本展では、ドローイングと共に完成形の作品写真を並べて展示します。
それらを、目でなぞることで、「ものを生み出し作る」原点に触れていただければと思います。
尚、本展開催中にはICCにて八谷和彦久々の東京での個展「Open Sky 2.0」も併せてご覧いただけます。
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