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安斉将 「シサク」

アート・バイ・ゼロックス ギャラリー
終了しました

アーティスト

安斉将
イラストレーター・安斉将は、学生時代に工業デザインを学び、卒業後インテリアの仕事に就く。その後描き出したイラストが仕事になった、という人だ。彼が惹かれるのは、朽ちかかったものや剥がれかけのペンキのような、時の経過を感じるもの。描く作品も、真っ白な上に世界観をつくり出すというより、何かを拾い上げ、“浮き上がってきたもの”に敬意をはらい、そこに新たな要素を加えて生まれてきたように感じる。その“浮き上がってきたもの”は、私たちも知っているのかもしれない。だからなのか、彼の絵には不思議な安心感を感じる。落ち着いているのに、表情豊かで、心地いい。これまでの作品で特徴的なのは、整理されたモチーフと限りなく抑えられた色。また独特の描き方も挙げられる。まず絵の型紙をつくり、それを使ってベニヤ板などに水性ペンキで描く。それを耐水ペーパーで削る作業を繰り返しできた原画を、時にはカラーコピーし、時にはパソコン上で再構成する。また層のように塗り重ねた絵の具を削ったり、一度描いた上に別の絵を描くこともある。自身の考えや感覚から得られた必然と、偶然性を孕んだ描き方を合わせて生まれたものは、時を経て変わっていくものに、通じているとは言えないだろうか。
また一般的に、イラストレーターは浸透したタッチを変えづらいものだが、このイラストレーターは、描いているうちに次のテーマができて、それを追うちにタッチが変わっていくという。本展の出品作も、過去に使用した型紙を再利用し、木枠に貼らないままのキャンバスの地を活かすように薄塗りで仕上げた、新たな試みから生まれている。
本展に並ぶのは「思索の結果、思索せずに試作する施策」の結果。描き手がいろんなことを考えず、自由に描きなぐるよう心がけて生まれた新しい作品たちだ。だから観る側も思索せず、自由に心に取り入れて楽しむのが一番なのだと思う。

アーティスト・トーク
日時: 2月9日(土) 16:00~16:30
参加無料

ご希望の方はこちらからお申し込みください。

スケジュール

2008年2月8日(金)〜2008年2月23日(土)

開館情報

休館日
イベントにより異なる
備考
開場時間: 13:00〜18:00
入場料無料
会場アート・バイ・ゼロックス ギャラリー
http://www.fujixerox.co.jp/company/event/abx/index.html
住所〒106-0032 東京都港区六本木6-15-9 ハークス六本木ビル1F
アクセス東京メトロ日比谷線六本木駅より徒歩7分
電話番号03-3584-9843
関連画像

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