1919年開廊の資生堂ギャラリーは、新進の作家たちに作品発表の場を提供しその才能の開花を支援するという考えでスタートし、これまで数多の才能豊かな作家を輩出してきました。1990年代以降はグローバルな視点から海外の動向にも注目し、特にアジアの芸術文化交流に力を入れ、「亜細亜散歩」(1994年、1997年、2001年)、「NOT SO SMOOTH」(2002年)、「素景」(2006年)などの東アジアの現代美術を紹介する企画展を継続的に開催してきました。今回紹介する蔡國強も、こうした活動の中で出会った作家のひとりです。「亜細亜散歩」(1994年)への参加を契機として、以来、資生堂は国内外で開催される蔡の主要な展覧会をサポートしてきました。