CLEAR GALLERY TOKYO田部井勝はインタラクティブなインスタレーション作品で注目される若き作家です。本展では、玉砂利を使ったインスタレーション「邂逅-わくらば」と小作品「息吹」の2作品をご覧いただけます。
「邂逅」は、敷きつめられた玉砂利の上を歩くと、その足跡を追従するように石が動きだすというユニークなしかけを含んだインスタレーションです。踏みしめた時の音と、時間のずれで動き出す足跡の音がシンクロし、また玉砂利を足で踏む行為も心地よい、五感で感じる作品ともいえます。自分自身が去った後も、その自分の足跡は石が記憶しており、次の鑑賞者が玉砂利を踏むまでは、繰り返し玉砂利は動きます。次の鑑賞者は自分の残像のような足跡を見るのか、聞くのか、間接的にそこで「邂逅=予期せぬ出会い」がこの場で起こることを作品コンセプトのひとつとしています。また、作家はその出会いを介在する玉砂利に対しても想像上の誰かと「邂逅」する以前に 「邂逅」をその石そのものとはたしていると見ています。
作品「息吹」でも表現していますが、古来から守り神として石に神聖な意味をもたせることや、モノと人とが共鳴しあって相互に交換するパワーなど、インタラクティブなものとは対局にあるかに思える「目にみえないコト」を田部井は、ハイテクな装置を使って私達に目に見える、感じるものとして提示してくれます。それはユニークで私達を楽しませてくれる装置であるとともに、この時代を捉えた表裏一体の世界を表現しているとも考えられます。
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