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「世界の表象:オットー・ノイラートとその時代」展

武蔵野美術大学 美術館・図書館
終了しました
オットー・ノイラートは「アイソタイプISOTYPE」といわれる、ピクト、地図、図表を用いた視覚システムを今から約80年前に構想し、世界に広めた人として知られています。しかし、ノイラートがどのような人物であったかのか、これまであまり語られてきませんでした。
 
ノイラートは1882年にオーストリアのウイーンに生まれました。経済学者としての人生のスタートを切り、第一次世界大戦後バイエルン社会主義政権のもとで、中央経済省総裁を勤めます。しかし革命政権の崩壊により逮捕、投獄されます。その後ウイーンにおいて戦後の住宅問題を解消するためのジードルンク運動で大規模な自治組織「オーストリア住宅地・住居・建設ギルド」を組織します。またウイーン社会経済博物館の館長として、それまでのいわゆる「ヴンダーカマー(脅威の部屋)」の系譜からなる自然史博物館の概念とは全く異なる、市民が自分達の生きている社会や世界を知るための装置としての博物館を構想します。その時必要とされ、生み出されたものが視覚情報教育の新しいシステムであるアイソタイプだったのです。さらに彼はそれを使って、コメニウスの「世界図絵」とダランベールらの「百科全書」の20世紀版として「統一科学国際百科全書」刊行を構想していました。平行して彼は「ウイーン楽団」と呼ばれる論理実証主義哲学グループの中心人物でもありました。

ノイラートの視覚システムのアイデアはバウハウスやロシア構成主義のデザイナー達だけではなく、建築や都市計画の分野までに影響を及ぼしました。ル・コルビュジエを中心とした近代建築国際会議「CIAM」に招聘され、都市の様々な側面を視覚的に記述し分析するという都市計画に不可欠なテーマについて議論し、その影響は間接的にも日本の丹下健三にまで及んでいます。

今回の展覧会ではノイラートの仕事を世界を表象する三つの視点で紹介します。

[関連企画]
講演「世界の表象:オットー・ノイラートとその時代」
9月27日(木) 17:00-
美術資料図書館1階102講義室 入場無料
八束はじめ(芝浦工業大学教授)

シンポジウム「オットー・ノイラートと世界の表象をめぐって」
10月7日(日) 13:00-
美術資料図書館1階102講義室 入場無料
伊原久裕(九州大学准教授)、菊池誠(放送大学客員教授)
八束はじめ(芝浦工業大学教授)、寺山祐策(武蔵野美術大学教授)、
本庄美千代(美術資料図書館事務部長)、大田暁雄(芝浦工業大学博士課程)

スケジュール

2007年9月25日(火)〜2007年10月21日(日)

開館情報

時間
11:0019:00
土曜日・日曜日・祝日は10:00〜17:00
休館日
水曜日
展示準備期間、入構禁止期間は休館
備考
休館日: 日曜・祝日 ただし10月7日(日)、10月21日(日)は開館
入場料無料
展覧会URLhttp://www.vcd.musabi.ac.jp/%7Ekurokawa/070910_neurath/neurath.html
会場武蔵野美術大学 美術館・図書館
http://mauml.musabi.ac.jp/museum/
住所〒187-8505 東京都小平市小川町1-736
アクセス西武国分寺線鷹の台駅より徒歩18分、JR中央線国分寺駅北口4番停留所より西武バス約25分 「武蔵野美術大学正門」下車、JR中央線立川駅北口5番停留所より立川バス約25分 「武蔵野美術大学」下車
電話番号042-342-6003
関連画像

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