ヨコハマポートサイド ギャラリー前田哲明は、86年東京芸術大学大学院生の頃から作品を発表を始めました。86年にはロマネスクの彫像を彷彿とさせる素朴な立像を鉄でつくり、その後、一転したといっていい程に力強い量塊を備え持つ人体像を発表しました。それらの対照的ともいえる人体像には、共通点が見られます。それは、古代から営々と連なる人類の営みへの「鎮魂」もしくは「祈り」のようです。爾来、人体像を離れ、古代遺構の一部を思わせる作品やあたかもトロイの木馬のパーツを連想させる様なスケールの巨きい作品を制作しますが、それらの殆んどは表面と裏面との鬩ぎ合いによる空間(場)を切る作業のように思われます。また、精神的には「人類への鎮魂」から「大地への鎮魂」へと移行しているようにも覗えます。そして、近年は更に、様々な素材(アクリル、ガラス、メッシュメタル)により、軽妙な表現へと進んできています。まるで、微かな大地の声を伝えるかのように。前田はここ数年、制作の傍ら畑を耕し、「今、大地は病んでいる。」と呟いています。今回の展覧会では、耳と心を澄ませてようやく聞き取れるような大地の祈りを、大空に向けて自由に解き放ち、かたちは軽妙ながら、強く静謐なメッセージをもつ作品を紹介します。
オープニングパーティー: 4月6日、17:00~19:00
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