poster for 山本努 展

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山本努 (Yamamoto Tsutomu)さんは、光をアクリルに透過させるだけの独自のシンプルな手法で、様々な光学現象を抒情的に表現します。
私たちは日常生活の中で、光が変わるだけでそれまでに見えていたものが大きく変貌して見える経験をしています。山本さんが表すのは夕焼けの茜空、逃げ去る車窓風景、木漏れ日、蜃気楼、水面等。ドラマティックな現象の感動から着想し、さらにそこから連想する新たなイメージを重ね合わせて作品化します。
「Inter being」では、樹木図が無数に開けられた穴によってトレースされたアクリル板に、赤、青、黄の光の三原色のライトをあて、夕暮れ時の樹木を表わします。見る者の前にふわっと浮かび上がる光景は、夕空のかすかな赤、青、黄、紫の複雑な色味を含み、ハレーションを再現して透明感に満ちています。逆光の眩しさの中で、瞬きした一瞬が白々とそこに残っているような不思議な体験です。 「Prot drawing/Landscape #1」では、木の葉の重なりと隙間をアクリル板に彫りこみ、それをモーターで動かしたところに、光を投影して木漏れ日を表現します。黄金色に煌くように強調された光は、ノスタルジックな雰囲気の中に荘厳さが感じられる作品です。
展望台からの眺望 をモチーフにした「Prot drawing/Landscape #2」は、光がアクリルとピントのあるレンズを順に通過することで、涙に潤み霞んだような市街地が呼吸するように瞬き、見る者は現実の物質感と人の持つイメージの関係性を再確認します。
山本さんは京都造形大卒業後、現在東京芸大大学院に在学し、こうした作品の制作を続けています。映像をつくる作家でありながら、TVもVTRも持たないという徹底した姿勢が独自の作風を生んでいるようです。山本さんの作品は、膨大な記録画像に慣れ親しみ、ともするとリアルとフィクションの境界が曖昧になっている私たちに、人の記憶力がもつ豊かな想像性を改めて認識させてくれます。今展では「Inter being」と、空撮をモチーフにした新作など4点を展示する予定です。

アーティスト・トーク 8月20日(水) 18:00~19:00

メディア

スケジュール

2008年08月20日 ~ 2008年08月30日

アーティスト

山本努

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