LIXIL ギャラリー 1 & 2田上真也さんの作品は、卵の殻のような球形をニつ重ね合わせたかたちの陶のオブジェです。
1点の作品のサイズは30~40cm。赤土に白化粧をした上から、細い針金による掻き落とし技法で、底辺から縁へ昇るように一面に放射状の線が入っています。その繊細で硬質な表情は、一瞬光沢のある白磁器に無数のひび割れが入っているかのようです。
球形の二つ重ねて見え隠れする縁の間には、目も覚めるような鮮やかな青が着彩されています。モノトーンの中にチラリとのぞく美しい青は劇的で、新鮮な効果を上げています。新作では、この青がさらにクローズアップされ、メビウスの帯のように内側から外側へと続き、かたち、色彩ともに深さと広がりをみせています。 田上真也さんは社会人を経て美術大学で陶芸を始めました。陶芸と言えば「うつわ」と考え、ロクロをひくことが目的でしたが、若い学生と一緒に学ぶ体験から独自の新しい造形を生み出します。
「うつわ」は古くから、掌の小宇宙のように形容され、外側と内側の関係が数多くの寓意を用いて表現されてきました。田上真也さんは、卵の殻をニつに割った時にできる空間をモチーフに、ニつが合わさったかたちを様々に展開してきました。殻=卵=生命の誕生=海という連想から、 このトルコ石のように鮮やかな青は選んでいます。
これまでは公募展を中心に発表をしてきましたが、このたび東京にて初個展を開催することになりました。新作を含めて10点ほどが展示される予定です。 田上真也さんの力のこもった作品をご覧下さい。
アーティスト・トーク 2008年12月5日(金) 18:30~19:00
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