プンクトゥムエグチマサルは、今年1月にPUNCTUMの三人展に参加したPUNCTUMがプッシュする若手作家です。本展では、昨年より猛烈な勢いで制作を続けている「gift(ギフト)」シリーズの集大成を展示いたします。「gift」シリーズは、失敗したモノクロプリントにアクリル絵具でペイントした作品群です(一部の作品は、さらにコンピュータによる画像処理を施しています)。
1982年生まれのエグチは、今春、東京綜合写真専門学校を卒業しました。専門学校入学当初からモノクロ写真を撮り続けていたエグチですが、ある時、その膨大な数のミスプリントの存在に驚きます。それらを簡単に捨てることはできず、保管していましたが、ひとつの救済方法を思いつきました。それは、失敗したモノクロプリントに、アクリル絵具でペイントすることでした。
何度となく試行錯誤を重ねていくうちに、ミスプリント=「美しさが足りないもの」を素材にすることによって、既存の写真プリントでは得ることのできない美がそこにあるということにエグチは気がつきます。制作を繰り返す中で、「写真の上に具象画を描く必要がないこと」、「無地のものに抽象画を描く必要がないこと」など、自分は「画家」ではなく「Photo/Graph(光/描く)の人間」だとエグチは改めて認識しました。何もないまっさらのキャンバスから制作することはできないが、その代わりに、もともと写真家として活動を始めたエグチは、光や光の関係性を見ることができ、失敗したプリントに、その写真が求めてくる光を塗ることで、一度「死んだ」作品に新たな命を吹き込み、蘇らせることで、文字通り「ギフト(贈り物)」を手にすることになりました。
大作・小品あわせて計13点(予定)を発表いたします。
-アーティスト・レセプション: 6月7日(土) 17:00〜19:00
[画像: 「Photo/Graph No.4」]
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