LIXIL ギャラリー 1 & 2山下耕平 (Yamashita Kohei)さんは、印刷物を切り抜いたコラージュ技法で平面や立体作品を制作し、会場全体をインスタレーションします。山下のコラージュの特徴はパーツの全てが微小な円形であることです。ダイヤモンドの広告、分子構造解説の一片、サッカーボール、花芯などの写真が切り抜かれ、カラフルなコート紙の光沢あるが集積してかたちを成します。その様は水滴やビーズに覆われて、キラキラと光っているような鮮烈な印象です。
最近では登山をモチーフに、人の想い、山の存在、自然、神性、そして宇宙へと広がる壮大なイメージを表現しています。平面作品ではいずれも背景に黒色が使われ、宇宙のような漆黒と、鮮やかな色彩のコントラストが幻想的で、重力から解き放たれたような浮遊感があります。
平面作品「climber#3」は、宝石や鉱石の(写真)で表した山壁を、ロープを使いながらクライマーが登って行く場面です。黒い背景が山の悪天候を、山肌の輝きが峻険さを、クライマーの煌きが氷結を思わせ、厳しい登山が、どこか至高に通じるような敬虔な雰囲気を湛えています。
立体作品「登山者(self-portrait)」は、キャップの上にゴアテックスのフードを目深に被り、バックパックを背負った等身大の胸像です。今、下山してきたばかりで、付着した雪が溶解しているような瑞々しい姿には迫力があります。 山下耕平さんは現在美大大学院生です。「山」、「集積」をテーマに独特の作品を制作しています。今展では新作を含めたインスタレーション「ケルン」を展示します。
アーティスト・トーク 2009年7月16日(木)18:00~19:00
[画像: 「climber#3」(2008)、コラージュ、785×970mm]
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