ギャラリードゥポワソンヘルマン・ヘルムセン(b.1953)は、70年代末から現在に至るまで30年以上に渡り、ジュエリーとプロダクト双方の領域において第一線で活躍する、オランダを代表するデザイナーです。90年代からはとりわけジュエリーが活動の中心となっています。機能、スケール、制作方法といったものが一見かけ離れてみえるジュエリーとプロダクトデザインですが、ヘルムセンにとってはそれらが両輪となり、独自のデザインフィロソフィーを形成しています。
幾何学形体による構成、明快な色、金属や色石のクリアな輝き、といった造形言語はヘルムセンのジュエリーを強く印象づけていますが、そのデザインは形ありきで導かれるのではなく、デザイナーのメッセージや思想、エンジニアリングが一体となり生み出されています。ヘルムセンは自身の仕事において、伝統的なジュエリーの価値観やクラフトを現代に解釈し直すことによって、新しい技術的な解決法を見つけ、それを表現的で革新的なデザインとして融合することを追求しています。また、ヘルムセンはジュエリーに希少価値を求めるのではなく、誰にでもアクセスが可能で、日常的に楽しめるジュエリーを様々な形で提案しています。そのため初期より、人工石やガラス、プラスチック等の非貴金属素材を積極的に取り入れ、ユニークピースよりもシリーズとして量産可能なデザインを重視しています。80年代に作られたデザインも現在まで生産が続けられ、今なお新鮮な魅力を保ち続けています。
今回の展覧会では、ガラスのルースを使ったリングやペンダント、ブローチ、ブレスレットのシリーズを含む新作が発表されます。これまでのヘルムセンのジュエリーに特徴的な大振りな石使いとは対照的に、細かい裸石をぎっしりフレームの中に入れたジュエリーには、大きな石が砕け散ったかのような攻撃的なきらめきと静かで繊細な美しさが共存しています。
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