GALLERY K / ギャルリー・ケイ市川健治は、90年代から映像、平面、インスタレーションなど様々な作品を展開する現代作家で、近年、国内外を問わず活躍の場を広めている。
何気なく捨てたある雑誌、あるページ、ある写真の片隅は、市川の手によって再び息を吹き返していく。
今回の展示では、雑誌や写真を切り取ったピクセルを貼り合わせ画面を構成するピクセルモンタージュという技法を用いた作品が並んでいる。ポートレイトをはじめ「ネオジャポニズム/浮世絵」「エロティシズム」シリーズの作品も発表される。浮世絵という古典を振り返りつつも、彼の感性がたんなる模倣を赦すことはない。ネオジャポニズムのシリーズは、過去と現在、自然と文明、美術と印刷物との関係など、”現代”を鋭く抉っていく。
ピクセルの一つ一つがすべて様々な女性の唇からなっているエロティシズム。蠱惑的に微笑みかける彼女らの口元は、清楚な表向きの姿から時に悪戯っぽく誘惑してくる。美と淫、性と生、女性の本性と男性の欲望、性差とは何か、男性の欲望が作り出したエロ本を媒体にすることで見えてくるものとは。
市川は、私たちの見慣れた光景をあえてピクセルで構成することで、モノの本質を見る者に問い続けているのである。是非、作品の持つ両義性を堪能していただきたい。
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