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カルラ・ナウス 展

ギャラリードゥポワソン
終了しました

アーティスト

カルラ・ナウス
ギャラリー・ドゥ・ポワソンでは2009年第一回目の企画展として、オランダのジュエリー作家カルラ・ナウス(b. 1970)の個展を開催致します。日本国内で初の個展となる本展では、近年の代表作を中心に新作60点余が発表されます。

カルラ・ナウスは、どこかで目にしたことのあるような要素を取り上げながらも、新鮮な驚きをもたらすようなエレガントで意外性に富んだ方法でそれらを提示します。ナウスの作り出すジュエリーには、軽やかさと重厚さ、繊細なディテールとおおぶりな形態、クラシックとモダンといった、相反する要素が共存しています。デコラティブな文様がレースのように透し彫りにされた極薄の純銀の“ジャガイモ”。「なぜ?」と思うようなものをも高度な技術と手間をかけ完成度の高い造形物として作り上げるギャップは、静謐な佇まいの中にからりとしたユーモアを漂わせる独特の魅力となっています。

代表作の一つ、“Bronzino Pearl Necklace”と題したネックレスは、16世紀マニエリスムを代表する画家ブロンズィーノによる肖像画「エレオノーラ・ディ・トレドと息子の肖像」に描かれた女性、エレオノーラが着ているベルベットのドレスの文様に着想を得ています。ドレスに織り込まれた壮麗なザクロの花のパターンは、同じ時代背景に属する装身具である真珠のネックレスに由来する形状を持つシルバーのジュエリーとして蘇りました。糸でつながれた球状のパーツ一つ一つには、緻密に計算された複雑な文様が曲面に沿って完璧に連続しています。CADシステムを駆使したエッチングによる透し彫りを三次元に応用するという、ナウスが長年の探求の結果編み出した独自の手法は造形上の可能性を広げました。伝統的テキスタイルの文様を用いる一方、結果として生み出されるものは制作方法を含め非常に現代的なものです。

時空を超えた世界と身に付ける人をつなぐ媒介となるジュエリー。そんなもっとも豊かなジュエリーの在り方がナウスの作品の真価と言えるでしょう。この機会にぜひご高覧ください。

スケジュール

2009年2月20日(金)〜2009年3月8日(日)

開館情報

時間
12:0018:00
休館日
月曜日

オープニングパーティー 2009年2月20日(金) 18:00 から 20:30 まで

入場料
会場ギャラリードゥポワソン
http://www.deuxpoissons.com
住所〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿2-3-6
アクセス東京メトロ日比谷線広尾駅2番出口より徒歩8分、JR山手線恵比寿駅東口より徒歩10分
電話番号03-5795-0451
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