試着室などの鏡に映画のセリフのようなものが綴られた作品「That's story of his/her life」は、鏡を通して自分を眺めることで、自分が映画の中で演じているかのような、映画的感覚を覚えます。また、店内に飾られた「Blue back」という写真シリーズは、風景のピントをぼかした作品で、それらは映画で見たことがあるような背景を彷彿とさせるものです。ある都市でおこる小さなラブロマンスであったり、都会を疾走するロードムービーでもあったりーこれらの漠然としたビジュアルには、鑑賞者それぞれの物語が補完されると思います。