アートフロントギャラリー画面全体が光につつまれ、内部から光を発しているかのような北城貴子の作品。抽象化された形態との絶妙なバランスがますます熟成してきた新作を展示します。
2006年に大原美術館のレジデンスプログラムに招待されたころから、周囲にあふれる樹木や水面など自然の風景が主題になりましたが近年の作品をみると自然や風景というよりもむしろ粒のように画面に一杯に現れる光が中心主題になっているようです。作家の言葉にも表れるように、生命からほとばしるような見えない光が画面いっぱいに溢れ出しているように感じられます。一旦風景に主題が移ったかと思われた北城の興味や絵を作る姿勢が実は見えないものを描くことにあって、それは初期の抽象的な作風のころから一貫したものであったかとも思えます。キャンバスは風景を映した窓ではなく、作家の感受性というフィルターを通して風景や自然が全く別の「作品」という形をとってたち現れているのだと感じられます。
本展において、ぜひ作品の前に立ち止まりゆっくり画面をみつめてください。私たちと作品、描かれた風景、その間にある見えない空気を感じることができるかもしれません。皆様のご来場をお待ちしております。
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