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「日本の自画像 写真が描く戦後 1945-1964」展

清里フォトアートミュージアム
終了しました
1945年、太平洋戦争が終わり、荒廃した国土から出発した日本は、わずかな期間に劇的な変貌を遂げました。そして東京オリンピックが開催された1964年頃には、思いもよらなかった経済大国への道を歩むまでになりました。「戦後」のこの時期は、一方で未曾有の創造的エネルギーに満ち溢れていた時代でもあり、日本の写真界に新しい生命が吹き込まれた時代であったともいえます。敗戦直後の破壊された焦土に繰り広げられた悲惨な状況にもっぱら向けられていた写真家の視線は、やがて方向を転じて、たがいに連帯感をもって矛盾に満ちた時代を生き延びていこうとする人間の意思に焦点を合わせていきます。1950年代中頃まで、日本は伝統と近代化の狭間に立たされる一方、都市と地方の異なった時間の流れを目撃することになります。それらの様相は、すぐれた才能ある写真家によって不朽のイメージとしてとらえられていきました。やがて社会が経済的にも自立し復興の気配が濃くなるにつれて、写真もまた新しい表現の可能性を模索することになります。展示する168点の作品は、パリ在住の日本写真史研究者であるマーク・フューステル氏の編纂により選ばれたものです。日本の風土と戦後の時代、そのいずれからも遠くに位置する西欧の若い世代の眼差しから再生された日本の「戦後」はきわめてユニークなものです。写真は撮る側と見る側の視線の交差ともいえますが、そこに位相の異なる視線を持つ編纂者の見方や感じ方あるいは時代精神がかかわってきます。写真を介しての視線の「交流」の場である本展を通して、日本の「戦後」が独特の創造行為をはらんだ時代であったことをあらためて確認できれば幸いです。

スケジュール

2010年6月5日(土)〜2010年8月31日(火)

開館情報

時間
10:0018:00
12月は17:00まで
休館日
火曜日
8月は無休
冬季休館
備考
会期中の7月、8月は無休
入場料一般 800円、大学生 600円、高校生以下・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
展覧会URLhttp://www.kmopa.com/Japan_Self_Portrait/Japan_Self_Portrait.htm
会場清里フォトアートミュージアム
http://www.kmopa.com/
住所〒407-0301 山梨県北巨摩郡高根町清里3545-1222
アクセスJR小海線清里駅よりタクシー10分
電話番号0551-48-5599
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