スイッチ ポイント「彫刻、何処でもない場所のカケラ」と題して行われる本企画では、第3回に桑名紗子を迎えて個展が開催されます。現代において芸術とは、固有のジャンルがより拡散していく傾向にあり、絵画、彫刻といった定義はますます曖昧になっています。むしろそれらの概念は今や意味を失効し、何ものをも意味しえないともいえるかもしれません。そのような各ジャンル間の脱境界化という状況にありながらも、 本企画においてはあえて彫刻への問いかけがなされます。固有の場や意味といった、伝統的な彫刻がもちえた要素を次々と喪失し、断片化されていった彫刻。そのような、まさしくカケラと化しながらも無名の場所において立ち現われてくるのは、彫刻という名の亡霊かもしれません。しかし、たとえそれが「彫刻のようなもの」としかいいようがなくとも、先鋭的な活動をしている作家の作品を通して考察 することは、必ずや私たちを彫刻の「源- 点」⦆へと導くことになるでしょう。
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