宮澤男爵 「宙吊り/ in mid air」

東京画廊+BTAP

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東京画廊+BTAPはこの度、宮澤男爵個展「宙吊り/ in mid air」を開催いたします。宮澤男爵は2004年に東京都が主催する公募展「ワンダーウォール展」で入選。2008年に古林希望との二人展「消息comings and goings」を開催以来、グループ展やアートフェアで作品を発表しています。宮澤にとっての初の個展となる本展では、近年に作家が描き上げたドローイングの作品群を、大量に展示する予定です。

西洋の絵画の伝統は、肖像画、風景画、静物画の区分を常に継承してきましたが、20世紀初頭の抽象絵画の登場は、そのカテゴリーを無効化してしまいました。貨幣という抽象的手段が世界に市場を広げたように、抽象美術も近代的世界に広がりました。昨今の日本で具体的絵画が復活し注目されたのも、実は抽象絵画が世界を席巻したことを前提としているのです。

近代の肖像画が個性を表現していたとすると、あらゆる個別性を市場で交換してしまう現代において、肖像画は何を意味するものでしょうか。どんなに具体的な形象を描いていても、市場では抽象的な価値に還元されてしまいます。パロディーとして、あるいはナイーブな感性をもって示した日本の現代アートの人物造形は、もはや肖像とは遠い所に位置するはずです。

宮澤男爵は、上述のような市場と完全に分け隔てられた空間で、つまり美術教育を受けずに、作品を制作してきた作家です。鉛筆と水彩を使って描かれたドローイング作品には、無数の丸や点で構成された人の形が表されています。繊細かつ極細の筆致は、具体的な形となって画面上を移ろいます。そしてこの束の間の移ろいを宿す紙面こそ、市場拡張によって薄められた現代人の「個性」が顕現する場なのです。

トークショー
3月20日(土)|15:00-16:00
宇野常寛(批評誌『PLANETS』編集長・批評家)

メディア

スケジュール

2010年03月20日 ~ 2010年04月17日

アーティストレセプション 2010年03月20日17:00 から 19:00 まで

アーティスト

宮澤男爵

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