「芸術写真の精華 日本のピクトリアリズム 珠玉の名品」展

東京都写真美術館

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写真の芸術性は、写真術が発明された当初から模索されました。19世紀中頃から絵画を模倣することによって写真の芸術性を確立しようとする動きが顕著になり、世紀末には「ピクトリアリズム(絵画主義)」として世界を席巻します。日本でも明治時代中期に、初期の湿式コロディオン法からセラチン乾板への技術革新が行われることによって登場するアマチュア写真家たちが、西欧の動向を取り込みながら「芸術」としての写真のあり方を模索しはじめます。しかし、その模索は、日本の伝統的な絵画と受容したばかりの西洋絵画の両方を規範とする日本独自のピクトリアリズムの写真表現をかたちづくってゆくことになりました。

大正時代に入るとゴム印画やブロムオイル印画といったピグメント印画法を駆使した作品やソフト・フォーカスの表現をもつ作品が数多く生み出されました。手工芸的なプリントワークを高度に駆使したそれらは、一品制作の作品としてあるときはデリケートで精緻に、またあるときは豪放磊落(ごうほうらいらく)でユニークな表現を展開し、日本の写真表現に大きな潮流をつくります。この動向は、写真だけにしか出来ない表現を追求する近代的写真表現が確立した時代の中にあっても、形を変えながら受け継がれてゆきます。

本展では、明治時代後半から1930年代までに制作された、日本が世界に誇る珠玉の名品約120点と貴重な資料を一堂に集め、日本のピクトリアリズム表現の精華を堪能していただきます。そこには近代化の中で獲得した日本人の感情がいかに変容し、いかに変容しなかったかの軌跡が浮かび上がってくるでしょう。

<出品予定作品>
写真作品 (約120点を予定)
黒川翠山、野島康三、小野隆太郎、吉野誠、日高長太郎、堺時雄、福森白洋、安井仲治、大久保好六、福原信三、福原路草、島村逢紅、梅阪鶯里、河野龍太郎、高山正隆、塩谷定好、廣井昇、小関庄太郎、田村榮、山本牧彦、岩佐保雄、有馬光城 ほか

資料 (約20点を予定)
『写真例題集』『白陽』『銀の壺』などの芸術写真雑誌
『湖北印画法』飯田湖北、『天弓画集』などの写真集 ほか

特別講演会「日本の芸術写真」(仮題)
2011年4月16日(土) 18:30~20:30
出演者:
 竹葉丈(名古屋市美術館 学芸員)
 蔦谷典子(島根県立美術館 学芸員)
 堀宜雄(福島県立美術館 学芸員)
 光田由里(渋谷区松濤美術館 学芸員)
 金子隆一(東京都写真美術館 専門調査員)
会場:1階ホール
対象:展覧会チケットをお持ちの方
定員:190名
受付:当日午前10時より当館12階受付にて整理番号付入場券を配布します。

ワークショップ「“雑巾がけ”を学ぶ」(事前申込制)
2011年4月23日(土) 10:00~18:00
「雑巾がけ」とは、主に大正時代に行われていた油彩絵具を使用する日本独自の ピグメント印画法です。
講師:比田井一良(銀遊堂 プリンター)
会場:1階創作室(アトリエ)
対象:銀塩写真の専門技術をお持ちの方
定員:11名(申込者多数の場合は抽選)
参加費:5,000円
申込み:メールまたはファックスのいずれかで、講座名、申込者の郵便番号、住所、
氏名、連絡先(ファックスの場合はファックス番号)をご記入の上、下記までお送りください。
※申込み締切り:4月8日(金)
東京都写真美術館ワークショップ係
メールアドレス workshop@syabi.com
ファックス 03-3280-0033

担当学芸員によるフロアレクチャー
2011年3月18日(金) 16:00~
2011年4月1日(金) 16:00~
2011年4月15日(金) 16:00~
2011年5月6日(金) 16:00~
※本展覧会の半券(当日有効)をお持ちの上、会場入り口にお集まりください。

[画像: 梅阪鶯里「芍薬」(1931)]

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スケジュール

2011年03月08日 ~ 2011年05月08日

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