URANO淺井裕介(1981年生まれ)は、常に描く場所やその場が培った時間に注意深く耳を傾けながら、絵を描いています。それは一 般的な絵の概念だけに収まらず、場所や素材を制限せず、泥、埃、マスキングテープ、小麦粉など現場に立ったときにイメージした方法で、独自の創造力で表現していきます。まるで描く行為が息をすることと同じように、電車など移動しているときや食事をしている間でも自然に手が動く淺井にとって、生きることと直結し、さらには場などの周縁の持つ力をも汲 み上げて、「 生 」の根源を視覚化するものとして「 絵 」が 存在しています。湧き水のように絶えず次から次へと描く溢れ 出るエネルギーで常に新しいことに向かい合い、実感しながら描く姿勢、生きる姿勢そのものが淺井裕介の絵画表現となり、毎回観る側を圧倒させるのです。
本展では、このように勢力的に制作し続けている淺井が創り出す様々な作品の中で、公共スペースなどの大空間や商店街などで制作される、マスキングテープの上にマーカーペンで描く作品「マスキングプラント」から再制作をした「標本」作品を中心に展示いたします。
展覧会のタイトル「パギとソレ」は、インドネシアの言葉「パギソレ」からとっています。「パギソレ」は一枚の更紗の右と左に違うモティーフがある ものをいい、「パギ」は朝、「ソレ」は夕方のことを意味します。
[画像: 淺井裕介「標本・森街」(2010) 紙にペン、マスキングテープ ※アルティアム個展「shopping (2010)で制作したマスキングプラント 109
× 79 cm 撮影: 渡邉郁弘]
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