Gallery Momo Ryogoku阪本トクロウは1975年山梨県生まれ、1999年東京藝術大学美術学科絵画科日本画専攻卒業、作家本人に適した画材として選択された麻紙とアクリル絵の具により、作家が生きる日常的で身近な風景を必要最小限の要素で構成し、描き出します。
描かれた風景は余分な要素を捨象し、具象作品でありながら、どの人にも見たことのある風景として印象付けられ、その風景を共有し共感を抱かせます。描かれる風景に人物は登場せず、物としての風景が描かれるばかりですが、そこに見られる作家の眼差しは深く、抽象性が高いにも関わらず、それぞれの物の持つ息遣いさえ感じさせられ、そこに描かれない人の気配を読み取ることができるほどです。
作品には静謐な空気感が漂い、時として描かれる広い空間は何もないが故に多くを語り、無の境地に至る作家の思索の痕跡が画面に込められているかのように、存在の根源に迫る内容を持っていると感じられることもあります。作家は、作品が見る人の記憶にある風景と交差するように描かれていると語っていますが、ギャラリーの場がその作品を通して、作家と鑑賞者との交差点になることを願っています。今展でも大作を中心に20点前後の構成による展示を予定しています。
[画像:「夜景」 (2011) アクリル、雲肌麻紙、652x455mm]
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