児玉画廊|白金野原は、ペインティング、ドローイング、立体、インスタレーションと、幅広い制作を続け、独自の世界観を表現してきました。日々の生活の中、ふとした瞬間に感じる違和感や疎外感、鏡やガラスに映る反転世界の中に想像する非日常など、野原の作品は常に現実と非現実の危うい境界線上にあります。
今回は初めて映像作品を主体としたインスタレーションを展示します。日常的に写真や映像を撮り、物体以外の「気になった」シチュエーションを集めている野原ですが、これまで映像や写真を作品として発表した事はなく、新たな展開と言えますが、作品としてはこれまで通り、「気になった」ものを寄せ集める、ということに終始しています。電車の窓を流れていく雨の夜景、盆踊りを踊る人々のシルエット、波、蜘蛛の捕食、電波不安定なラジオの音楽、それぞれはやはり書き連ねたところで繋がる点は見出せませんが、野原の手にかかると全てがパズルのピースのように噛み合って、すっと異世界への境界線上に誘い出されたように、妙に納得させられてしまいます。「とびとび」という今回の展覧会タイトルは、野原自身ですら自覚する程に飛躍したイメージの結びつきが、映像という新たな手法によってより強固に表現されていることに因みます。新作の映像作品の他、ドローイング、立体作品も交えた展示構成となっております。
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