アミューズミュージアム明治時代~大正時代の女子力の現れ、ハンドメイドの着物たち。殿様や姫様のものではない、120年前の日本の「普通の女の子」のファッションレベルの高さに驚かされる。農民の晴れ着というと、現代の我々はついつい、武家や豪商の娘の晴れ着よりも格下の、手製の野暮ったい衣裳だと思い込んでしまうが、貧しい津軽の農村にあっても若い女性の美しくありたいとの思いは同じで、驚くべき見事な手仕事で、自分たちなりのファッションを洗練されたものに作り上げていった。
気が遠くなるほど精緻な刺し子は、模様が詰まって織物のような雰囲気すら漂わせている。これら刺し子の柄は身近な動植物を図案化して幾何学模様にしたものが多い。糸目を拾うという絶対的な制約から各々の模様は菱型であるが、どこにどの模様を刺すか?どの柄を連結させるか?などは個々の女性が自由な感性で配置しており、個性を発揮したパターンにおしゃれ心がうかがえる。
豊かではない暮らしの中、手に入るものを最大限工夫して「もっとかわいく!女らしく」と願った気持ちが、これら美しい刺し子着物に残されている。「普通の女の子」のハンドメイドの着物に込められた技術と想いをご覧ください。
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