保田井智之展

スペース・S

終了しました

アーティスト

保田井智之

スペース・Sで二回目となる保田井智之展を開催いたします。

1956年生まれの保田井智之は木やブロンズといった異なる素材を組み合わせて独自の表現を追求し、彫刻の新たな方向性を示す作家として早くから注目を集めている彫刻家です。作品の多くは木を主な素材としていますが、木を「彫る・刻む」のではなく、板材を貼り合わせ「木による塑像」に近い方法で制作されています。この独特の手法によって生み出される強靱で構築的なフォルムはさらに塑像的な要素であるブロンズが組み合わされることで緊張感にみちた均衡を作品にもたらしています。人体を起点としながらも船の竜骨を思わせるフォルムや中世の記憶に遡るようなかたちによって構成される作品は、日本の彫刻が向かうひとつの方向性を浮き立たせております。

本展覧会では、かねてからの構想を具体化し、「布・衣・襞」の要素を取り込んだ大作を中心に、新作の彫刻約5点、ドローイング5点が出品されます。会場となるスペース・Sは昭和初期に建てられた落ち着いた洋風家屋の空間で、洋間と日本間での展示となります。作品との対話を通じ、豊かなひとときをお過ごしいただけましたら幸いです。

スケジュール

2011年4月23日(土)〜2011年5月8日(日)