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北村武資 「織を極める」

東京国立近代美術館工芸館
終了しました

アーティスト

北村武資
北村武資は1935年京都生まれ。京都西陣で得た高度な織の技術と現代的な感覚によって、織の造形に新たな地平を切り開きました。1995年に「羅」、2000年には「経錦」で重要無形文化財保持者に認定され、今日を代表する作家として国内外で高く評価されています。

北村の作品は革新的で、常に新鮮な驚きを見る人にもたらします。その魅力は、伝統をベースとしながらも既成の価値観に甘んずることなく、織の根源を探求し、今という時代に立ち向かおうとする姿勢に由来します。「羅」は複雑なもじり組織(たて糸がからみ合ったところによこ糸を織り込む)が透明感に満ちた生地を作ります。中国前漢時代までさかのぼる歴史を持つこの織物は、日本では中世以降衰微しましたが、北村の挑戦は古代織の再生にとどまらず、過去に例のない経糸の大胆な動きで文様と陰翳とを構築する「透文羅」の創造にいたりました。また、やはり古代織の「経錦」においても、困難とみなされてきた大型の文様を織り上げ、つややかな質感と豊かな色彩は整然としたパターンに生き生きとした表情をもたらします。どちらの技法についても「織物の組織そのものが表現」と考える北村のきれ地は、わずかな厚みのなかでたて糸が複雑に交錯し、静かなムーブマンと奥行さえ感じさせるものとなりました。
本展では、北村の初期から今日までの作品約130点を、2期(前期 2月7日~3月11日、後期 3月13日~4月15日)に分けて展観します。

【関連イベント】
■ギャラリー・トーク 「北村武資 (出品作家)」
日程:2012年2月26日(日) / 2012年3月18日(日)
時間:14:00-15:00 ※申込不要、参加無料(要観覧券)

■当館研究員によるギャラリー・トーク
日程:2012年2月12日(日) / 2012年3月25日(日)
時間:14:00-15:00 ※申込み不要、参加無料(要観覧券)
当館研究員が鑑賞のポイントを分かりやすく解説します。

[画像: 北村武資 「六耀梅文羅金裂地」(1997) ]

スケジュール

2012年2月7日(火)〜2012年4月15日(日)

開館情報

時間
10:0017:00
休館日
月曜日
※入館は閉館の30分前まで。展示替期間、年末年始休館。月曜日が祝日の場合は月曜日開館、翌日火曜日休
備考
3月19日(月)、3月26日(月)、4月2日(月)は開館
入場料一般 500円、大学生 300円、「2会期通し券」一般 850円、大学生 450円
展覧会URLhttp://www.momat.go.jp/CG/kitamura/index.html
会場東京国立近代美術館工芸館
http://www.momat.go.jp/cg/
住所〒102-0091 千代田区北の丸公園1-1
アクセス東京メトロ東西線竹橋駅1b出口より徒歩8分、 東西線・半蔵門線・都営新宿線九段下駅2番出口より徒歩12分
電話番号03-5777-8600
関連画像

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