poster for 樫木知子 展

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オオタファインアーツでは、11月26日より、弊廊で2回目の開催となる樫木知子の個展を開催いたします。樫木は、今春京都市立芸術大学博士課程を修了し、京都市内に新たにアトリエを設けさらに制作に没頭した日々を送っています。

一見日本画と見まがうような平滑なテクスチュアと流麗な描線から生み出されるスタイルは一貫して変わりませんが、怖さと美しさが表裏一体となった独特の世界観をさらに発展させています。樫木の描く人物像は、時に断片化し、部屋、あるいは庭といった、限られた空間に配置され、人とにじみ出る存在感を絵画表面に閉じ込めています。作品は全てアクリルで描かれ、描いた画布の上をサンダーで削り、再び描くというプロセスを経て、滑らかな絵画表面と幾重にも重なる色層の背景を獲得しており、近世絵画や平安仏画、さらに松園や栖鳳の美人画をも彷彿とさせる画風は、京都に生まれ学んだことによるのかもしれません。

子供の頃から、他者に、自分の思っていることをちゃんと伝えられない感覚を持っていたという作家は、伝えられないものの一例である「頭の中にあるもの」を絵画で表現しています。
「絵の始まりは自分のイメージで、ゴールはそれにどれだけ近づくかということ」と作家が言うように、蓄積した光景をつむぎ、発酵させ、ゴールに近づくために描いては消し、進行中の画面とゴールを照らしあわせ、印象を調整するモチィーフや表情を幾度も加減することで、折り重なるレイヤーを持つ絵画を形作ります。フラットに磨かれた画面は、時間や手の痕跡を消すことを志向して作られますが、それは、描かれたものはそもそも物語を持つものではなく、ただ頭の中にあるものであって、そこに時間は存在しないと考えるからです。
日常の光景は、ゴールに近づくにつれ変貌をとげ、さながら白昼夢のように鮮烈な印象を残す絵画となります。思い出せない遠い過去の記憶、あるいはまだ見ぬ未来を示すのか、作家の豊かな想像力による、軽やかで同時に濃密な絵画をお楽しみください。

樫木は、本年ニューヨーク、Japan Societyで開催された「BYE BYE KITTY!!!」展(デビット・エリオット企画)やヨコハマトリエンナーレに出展し、国際的に活躍の場を広げています。本展では新作を含む5点の作品を展示いたします。


[画像: 樫木知子 「空のカーテンと虹色の石」(2011) 木パネルにアクリル パステル 鉛筆 130.3 x 89.4cm]

メディア

スケジュール

2011年11月26日 ~ 2012年01月21日
*冬季休廊:12月25日(土)-1月9日(月)

アーティスト

樫木知子

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