終了した展覧会・イベントです

榎倉冴香 + 塩川彩生 「Slash」

旧児玉邸アトリエ
終了しました

アーティスト

榎倉冴香、塩川彩生
「SLASH」とは、ファンが作った2次創作作品(ファン・フィクション)の中で、キャラクター同士が結びつくようなカップリングを示す際に間にスラッシュ記号( / )を入れたことから、それらを総称して「スラッシュもの」と呼ばれています。

この企画『SLASH』では、単に2人のアーティストを並べて展示するだけではなく、事前に幾度となくミーティングを重ね、お互いのイメージや意識を深く理解するところから始めていきます。その上で、それでは作品を通して、自分たちは社会にいったい何を提示できるのか、何がおもしろいのか、何が可能であるのかを話し合い、展示プランを決めます。また、それはDMのデザインにも及び、2人の共通する目的からキーワードを上げ、アートディレクターのCRAFTIVEとともに一つの作品を生み出すように制作されています。その時代の流行や、1人のアーティスト、キュレーターの視点に委ねるのではなく、自分たち自身でそれぞれが考えを出し合い、自らの手でまず価値をつくっていくことこそが必要であると考えています。個人で完結するのではなく、また勝ち負けではないところで、それぞれの思想が交わること、そこから生まれる想像力の多様性を信じて探っていきます。

第6回目となる『SLASH/06』(2/18-3/11)では、2005年に多摩美術大学を卒業し、アーティストグループ「MIHOKANNO」の一人として発表する他、プライヴェート・ギャラリーや、2010年にはスプラウト・キュレーションのこけら落としとしても個展を開催した榎倉冴香と、2006年に東京藝術大学大学院博士課程を修了し、キド・プレスやバンビナート・ギャラリーなどでも発表し、2011年の「モンブラン・ヤングアーティスト・パトロネージ・イン・ジャパン」にて大賞を受賞した塩川彩生の2人展を開催します。今回の『SLASH/06』では、展覧会開催の1ヶ月前から会場にて滞在制作を行い、その成果発表として2人の共同制作されたインスタレーションをご覧に入れます。北千住という町の空気、商店街や、会場に至るまでの道のり、また会場となる場所は、かつて様々な家族や人間が時代を分けて生活し、新たなスタートを切った場所でもあります。タイトルの『ex-place』とは、今は使われていない、言わば無人となった場所に宿る気配や痕跡を追い、そこに2人のアーティストが同時に居合わせ、感じ、表現するということ。いつの時代も、アーティストは“無”から何かを表出するのではなく、すでにある社会や取り巻く環境、家族や友人から影響を受け、作品を制作しています。観客は完成された作品のみを鑑賞するのではなく、実際に制作されたその場所に立ち会い、より多くの情報、プロセスと交流しながら体験することになるでしょう。DMのデザインを行うCRAFTIVEもまた、古来の神道において、白い紙を折ることでそれを神折符とし、意味を見いだすことをモチーフに、真っ白な紙にただ“折る”という行為を加えることで制作しています。

[画像: 榎倉冴香 「フラッシュ」 (2010) 油彩、キャンバス 118x90cm]

スケジュール

2012年2月18日(土)〜2012年3月12日(月)

開館情報

休館日
イベントにより異なる
備考
開場時間: 12:00〜18:00、日曜、月曜、火曜日は休み(3月11日以外)
入場料無料
展覧会URLhttp://www.kayokoyuki.com/ja/slash06/index.html
会場旧児玉邸アトリエ
住所〒120-0043 東京都足立区千住宮元町18-11
アクセス京成本線千住大橋駅3番出口より徒歩6分、東京メトロ日比谷線・千代田線北千住駅1番出口より徒歩11分、JR常磐線・東武伊勢崎線・つくばエクスプレス北千住駅仲町出口より徒歩13分
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