poster for 大庭大介 展

このイベントは終了しました。

2009年のSCAI THE BATHHOUSEにおける初個展から約4年。堂島リバービエンナーレ(2011年・大阪)への参加、大和日英基金(2011年・ロンドン)における大規模な個展の開催、また“超群島”(2012年・青森 県立美術館)への出展等、国内外で注目を集める中で意欲的に制作活動を続ける大庭大介。本展では、従来からテーマとしている“自然の成り立ちにかかりあう絵画の可能性”へ、また一歩踏み込んだその集大成を、新作を交えて発表いたします。

大庭作品の魅力は、偏光パール系のアクリル絵の具を用い、光の移ろいや鑑賞者の立ち位置によってイメージや色彩が変容し続ける絵画にあります。絵画を独立したObject(物)としてではなく、観る者や周りの環境、また時間軸とが常に関係しあって成りたつものとして捉えている点が非常に特徴的です。また、技法についても強くこだわり、絵の具を削り出す、面相筆一本で描くなど、自身が積極的に“描く”行為へと干渉してきました。そして近作ではベイブレードをキャンバス上で遊ばせ、激しく衝突する現象の中で偶発的に生じた軌跡を作品とするシリーズを展開。自らの手を介さず、また複数人の行為によって生み出す手法に到達しました。

今回発表される新作シリーズのひとつは、これまでの作家の”描く”という行為へのさらなる挑戦を感じさせる制作方法がとられています。「LOG」と名付けられたこのシリーズは、コンピューターのソフトウェアを使用し、写真の明度・彩度を11段階の色調へと一旦モザイク化したものを、改めて虹のスペクトラムに置き換えて絵画へと蘇らせた作品です。編んだ絵の具の様に見えるその表面は、デジタル化からアナログ化への転換を遂げる過程で生じたデータと絵画の間のずれであり、決められたルールの中で機械的に描くという行為によって絵画を自身から突き放すという興味深い展開を遂げています。

“永劫の灰、是を辿り” ー 作家が本展を通して現そうとした全てがこの言葉に凝縮されています。“永劫”とは”きわめて長い年月、永久、永遠を示し、終わりも始まりも無い、無限に反復される状態を象徴しています。また、“是”とは、仏教でいう色即是空(一切の物質的なものは空(くう)であるという概念)を意味しており、具象と抽象、生と死、また現実と非現実といった一見相反する両義的なことの狭間で、灰のごとく立ち上っては漂い、果てしなく繰り返される自然の真理を、展示空間全体を通して作品に表したと言えるでしょう。

継続的に制作されている各シリーズを始め、新たな試みの新作まで、また幅3メートル以上となる大作や、ロンドンでのみ公開された作品なども展示される本展。作品もまた一歩、可能性を押し広げてきた大庭が繰り出す独特の世界観に、ぜひご期待ください。

[画像:大庭大介「THE BATTLE STAGE」(2012) 180 x 180 cm、acrylic on cotton、photo : Nobutada OMOTE|SANDWICH]

メディア

スケジュール

2012年11月27日 ~ 2012年12月21日

アーティスト

大庭大介

Facebook

Reviews

All content on this site is © their respective owner(s).
Tokyo Art Beat (2004 - 2017) - About - Contact - Privacy - Terms of Use