1946年6月に中国での捕虜生活から帰還した岡本太郎は、11月に上野毛にアトリエを構え、活動再開の準備を整えます。それから50年。1996年に亡くなるまで、太郎が創作の手を休めることはありませんでした。生誕100年を超えて新たな世紀を迎えたいま、あらためて岡本太郎の50年を肌で感じたい。それが企画の動機です。本展では、戦後日本における第一弾作品と思われる記念碑的な『電撃』(1947年)から、死の間際まで描かれていた絶筆『雷人』(1996年)まで、絵画作品を通して岡本芸術の歩みを概観します。50年の間になにが変わり、なにが変わっていないのか、それぞれに発見があることでしょう。あわせて貴重な映像資料を満載したドキュメンタリー映像『岡本太郎』もご覧いただきます。昨年10月に開催した生誕100年イベント「Roll Over TARO!」において一日限りで上映されたもので、当館が独自に企画した作品です。