トッド・ジェームス 展

NANZUKA

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トッド・ジェームスは、80年代から-90年代のNYにおけるストリートアートシーンを代表するアーティストの1人です。10代の半ばよりNYのグラフィティシーンの一員としてリアス(REAS)のタグネーム知られ、当時のアンダーグラウンドカルチャーを牽引する象徴的な存在として、世界中の同世代の若者達に絶大な影響を与えてきました。
トッド・ジェームスの名声がアートシーンに広まったのは、2000年にNYのギャラリー、ダイチ・プロジェクトで開催された展覧会「ストリート・マーケット」においてです。その後世界的なスターとなったバリー・マッギー及びスティーブ・パワーズとともに、壮大なスケールでグラフィティに溢れるNYの裏路地を再現した本展は、その後2001年にベニスビエンナーレのアメリカパビリオンにて発表され、日本でもパルコミュージアムに巡回するなど、世界的なセンセーションを巻き起こしました。

ジェームスの作品は、子供の絵を思わせるイノセントな線と形態、カラフルな色彩によって特徴付けられます。こうした作風は、UPI ( United Productions of America)スタジオのアニメーションなどにその影響を求める事が可能ですが、ジェームスは、画面を見ないで描く、利き手でない手で描くといった行為を繰り返しながら、作品が上手くなりすぎないように注意深くコントロールし、その独創的な世界観を表しています。その主題は、一見の馴染みやすさと相反して、現代社会の裏側を皮肉った批判精神に満ちているように見えます。タバコを吸う戦車、裸の女性と機関銃あるいは骸骨、幼児のように無邪気に遊び回る擬人化された戦闘機、血のプールで遊ぶ水着の女といったモチーフは、ジェームスの作品において繰り返し登場します。しかし、彼は自身が特別に政治的であると解釈される事は賛同しません。日常的にTVや新聞から流される情報を少し脚色するだけで生まれるイメージの集合体と説明します。ジェームスは「テロとの戦い」においてアメリカのメディアが常に誇張して流す軍事関連のニュースを、あたかも少年が無邪気に戦車や戦闘機を好み同時に破壊的行為そのものも遊びに変えてしまうというイノセントな創造的暴力性を写し鏡にしながら、風刺的に批判しているのかもしれません。
こうした独自の手法及びアイデアの源流は、ジェームスが独学であるが故にアカデミックな絵画の常識から無縁であることと深く関係しています。また、同時にジェームスがグラフィティという、言わば反主流、反権威の基本精神にベースを置いている事も決して無縁ではありません。
そうしたジェームスの作品が現代のアートシーンにおいてむしろ重要である理由は、独学のストリート出身である彼の作品が、他のどのアカデミックなアーティストよりも自由を謳歌しているからです。ジェームスの作品が、より多くの人々の心を惹き付ける事実を前にして、高尚な学問であろうとする現代の芸術のアイデンティティが強く揺さぶられているのではないでしょうか。

本展のために、トッド・ジェームスが来日を果たします。6月2日(土)19:00~アーティストを囲んでレセプションパーティーを開催致します。
また、本展のために当ギャラリーとニューヨークの出版社Picture Boxの共同出版にて、ジェームスのドローイングブック“Yield To Temptation“を出版致します。

メディア

スケジュール

2012年06月02日 ~ 2012年07月01日

オープニングパーティー 2012年06月02日19:00 から

アーティスト

トッド・ジェームス

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