資生堂ギャラリーさわは、2002年に発表した映像作品『dwelling』で注目を集め、以降、ロンドンを拠点に世界各地で作品を発表しています。初期作品では、さわが暮らすアパートなどの日常空間のなかに、寓話的イメージを紛れ込ませた幻想的な映像作品を制作していました。近年では、複数の映像と音響で展示空間を構成したビデオ・インスタレーション作品を制作するなど、映像表現の可能性を模索しています。
さわは近年、友人の記憶喪失をきっかけに、「Figment(フィグメント)」というプロジェクトに取り組んでいます。同プロジェクトは、さわが「記憶について/思い出すこと」を探求した一連の作品群であり、記憶に対するさわの解釈を表現しています。「記憶喪失になったことによって、食べ物の味すらもわからなくなるということは、いかに自分たちの日常が、記憶に頼っているかをあらわしているのではないか」と語るさわは、記憶を失うことにより生じた「ずれ」が、現実を揺るがすことに興味を持ちました。本展では、ある男が虚構と現実の境界が揺らぐ部屋のなかで記憶を辿る姿を描いた新作映像インスタレーション作品『Lineament(リニアメント)』を展示いたします。
これまでの心象風景を映像化したようなイメージから、よりシュルレアリスティックに変化した、さわの新しい作品世界をどうぞご覧ください。
※展覧会初日の4月7日(土)に、さわひらき本人によるギャラリートークを開催します。
お申し込み、詳細はホームページをご覧下さい。
[画像: さわひらき 「Lineament」 (2012) Video installation, 18min 47sec, Courtesy of Hiraki Sawa]
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