エイミー・クラーク 「Be Seeing You」

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poster for エイミー・クラーク 「Be Seeing You」

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情報で溢れかえる今日の社会において、私たちは日々、自分が受信する情報の選別は勿論、自分の発信する情報もコントロールしています。何をどこまで公にするかという問題は、一個人の杞憂でありつつ政府も頭を悩ます問題です。今回のインスタレーション「Be Seeing You」は、二つのビデオ作品を通して、資本主義社会における個人情報の要求、また強制的搾取について言及します。

二つのビデオのうち一つは、1960年代にイギリスで放送され、今もなおカルト的人気を誇るSFテレビドラマ『ザ・プリズナー』を引用し、ドラマ内に登場するローバーと呼ばれる白い円形の物体を、恐怖と抑圧の象徴としてピックアップします。繋ぎ合わされた映像の断片、反復するイメージ、光の明滅。映像を見るうちに、観客は、否応無しに作品の織りなす世界へ取り込まれてしまいます。マクルーハンの「聴覚は単一の視点を持たない…私たちは音に内包されている」という言葉を用いるなら、クラークのビデオ作品は視点をもたないことにより、聴覚的な視覚体験を可能にしていると言えるでしょう。
このような特殊な視覚体験に加え、作品の持つユーモアの要素も、様々な解釈の可能性を秘めています。「コミュニケーション・システムとしてのユーモア、また、社会問題として表れるユーモアは…論説としてではなく、実体験で感じられる人々の感性の変化を表す指標として意味がある…今日のユーモアには筋書きがなく、ほとんどの場合が、圧縮され積み重ねられた物語だ。」(1964)

もう一つのビデオ作品”Eye Technics” 2012 (ビデオ、0.53分)は、目の構造を意識し、潜望鏡の中を覗き込む形で設置されます。

また今回の展示では、クラークのアートブック”UN-PUBLISH”の出版記念もかね、来場者に彼女の本を無料で配布いたします(Banner Repeater, London提供)。“UNPUBLISH”では、ブラッドリー・マニング、ザク・アントルペ、エイドリアン・ラモの間の架空のオンライン・チャット記録、そして、ハンス・ウルリッヒ=オブリヒトによるジュリアン・アサンジュへのインタビューなど、権力者側による情報操作が”un-publish”(非公開)として公開されています。

「歴史の書き換え操作」とも言える情報の抹殺は、今に始まったことではありません。20世紀初頭には、旧ソビエト連合が政府の不都合になる写真を数千枚消去していますし、近年では、中国や北朝鮮、アラブの春の真っただ中にある中東諸国、また皮肉にも言論の自由を掲げるアメリカ合衆国までもが、人々の言説をコントロールし、情報の書き換えや消去を行っています。

また、会期中にエイミー・クラークによるアーティスト・トークも予定しております。

メディア

スケジュール

2012年01月23日 ~ 2012年04月09日

オープニングパーティー 2012年01月23日19:30 から 21:30 まで

アーティスト

エイミー・クラーク

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