「DAIKANYAMA ART STREET」は、8月20日から8月26日まで、代官山の旧山手通り周辺の多数の会場で約1週間開催されるイベントです。『Not Authority, But Art~常識に尻を向けろ。』をテーマに、会期中、現代アートをはじめとして、映画、音楽など、さまざまなジャンルが一堂に会します。 その一環として開催される展覧会は、コレクターの吉野誠一氏とギャラリストの小山登美夫氏によりディレクションされ、現在注目を集める17名のアーティストによる作品が展示される予定です。
本トークのゲストには、展覧会の参加アーティストの中から5名を招き、出品作品やその裏側にある思考に迫ります。網や果物などを配した空間に鳥や植物を誘い込み、人間以外の視点による複数の世界認識を浮かび上がらせる狩野哲郎をはじめ、出兵する若き日本兵などの映像作品を通し、演出する作家と演じる役者の関係性を撹乱する小泉明郎。資本主義社会の中でモノを所有することの可笑しさを遊びのようなパフォーマンスを通して映し出す丹羽良徳。教会の風見鶏やシンガポールのマーライオンなど、公共のモニュメントを取り囲んで部屋を建築し、ホテルやリビングルームといったブライベート空間を出現させる西野達。一見無秩序に見えるペインティングを通して、世の中のルールや価値観への違和感を描きだす森千裕など、私たちが普段「こうであろう」と信じて疑わない出来事に対峙し、アイディアを立ち上げ、多彩な作品表現へと転換する5名のアーティスト。当日は、対談形式のミニ・トークに続き、フードやドリンクを楽しみながら、アーティストと参加者が気軽にコミュニケーションを楽しめる交流会を行います。当たり前と考えられていることを疑うアーティストの視点には私たちの身の回りで起きている社会的な変化を考える上で、多くのヒントが隠されているかもしれません。