古橋まどかは、建築から美術に転向して以来、日用品を美術品に見立て、美術が成立する場や枠組みを検証しています。ロンドン在住時に自身が住んでいた一軒家にあった日用品を素材にした作品では、過去の住人たちが残していった壊れかけの家具や台所用品などを集めてギャラリー空間に配置し、写真を組み合わせたインスタレーションとして再構成しました。日本での初個展となる本展では、日本で収集した金魚鉢や虫かごなどの使い古された日用品や農機具などを使った新作を展示します。モノにまつわる物語を取り込みながら、それらに潜む力を引き出します。
[画像: 古橋まどか 「Obelisk III (You Don't Know What You Are Looking At When You Are Looking At It)」 (2013)]