本展「last movement – 最終の身振りへ向けて」はフォト・ギャラリー・インターナショナルでの5年ぶりの展示となります。2011年の東日本大震災で被災した故郷に写真家として向き合えなかった体験から平間を写真に立ち戻らせていったのは再び「場踊り」を撮ることでした。「last」という言葉は「終わり」「最後の」などの意味の他に「続く」というニュアンスを持ちます。平間にとって「場」とは子宮のように生命を生み出すものであると同時にその生命が還って行く「場」でもあり、その輪廻のように相対する「生命と場」の関係が大きなテーマとなりました。本作は、前作とは異なり田中泯不在のランドスケープが入っています。しかしながらその不在は田中泯の踊りから平間が得たインスピレーションを色濃く反映し、生命と場が一体となり永遠に在るかのような力強さを見せています。本展ではゼラチンシルバープリント約20点を展示いたします。