藤岡直樹 「flora」

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アスファルトの隙間から顔を出す雑草や風に倒されても空を目指して花を咲かせようとする植物の生命力に、私たちはしばしば心動かされるものだ。
イタリアの美術家ブルーノ・ムナーリは視点を変えてこんな言葉を残した。『植物は地球の真の住民。私たちは植物なしには生きられないが、植物は私たちなしでも十分生きてゆける』と。 藤岡直樹の最新作『flora』は、野原や川縁で見つけた植物が題材となっている。郊外に出かけ気にかかる花を見つけると白い背景で植物のまわりを覆い隠し、その時の自然光だけで撮影する。 主題となる花そのものに視覚誘導させるため、あえてアクティブ・ホワイトスペースを作っているのだが、その手法は作品『flora』の重要なコンセプトに繋がっているようだ。 『その形や色の様子はただひとつのもの』と藤岡は言う。 植物の立場からすれば、生命力と形容されるまでもなく花を咲かせることはプリミティブな営みで宿命と捉える方がむしろ自然。ひたすら咲かせることに向かうことが花を花たらしめる所以とすれば、雨風に打ち倒される様子は人間が思うほどの事でないのかもしれない。 藤岡が撮る写真は渋く寂れたトーンを獲得しながらも、花そのものは艶やかな光彩を放って独特な気配を漂わせている。自然の営みの中から立ち上がる美しさとは、あらゆる状況を越えて到達した植物が最後に結ぶ美であるとことを彼は証明しようとしたのである。 生命力の代名詞に例えられる花、そしてブルーノの花の解釈、そのどちらでもない中間の立ち位置で植物を捉えた藤岡直樹の作品『flora』。 藤岡の作品コンセプトを知らずとも、私たちは日本人の心に秘められたアニミズム的な感覚を呼び覚まされ、自然と人間との存在意義を感じ理解できるのではないだろうか。 藤岡直樹の植物に対する知識は豊富である。雑学という観点からではなく真に植物を知っているだろう。 なぜならば、彼が暮らす家の庭には四季の植物がたくさん育ち、たとえそれが花でなくとも平等に愛し慈しむ生活をこれまでもずっと続けているのだから。

メディア

スケジュール

2013年05月14日 ~ 2013年06月08日
土曜日: 11:00〜18:00、日曜日と祝日は休み

オープニングパーティー 2013年05月17日18:00 から 20:00 まで

アーティスト

藤岡直樹

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