内海信彦「The Innerscape Series with methods of Ink flow painting」

ギャラリイK

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アーティスト

内海信彦

内海信彦の今回の作品は、1992年以来の墨流しの技法による新作です。1985年以来、内海は墨流し技法を極限的に展開し、92年には19mに及ぶ大作も制作しましたが、その後、アメリカに渡り岩絵の具を用いた制作を開始、ペルー国立博物館やアウシュヴィッツなどでライブペインティングを行なった頃には、内海の作品は色鮮やかな作風に変わっていました。しかしながら今回の個展出品作で、内海は再び墨を用いた技法に挑み、かつてとは全く異なる宇宙山水画とも言うべき新たな境地に至っています。内海は制作を前にして台湾に渡り、24年ぶりに故宮博物院で宋元画に再会し、強い影響を受けました。中国古来のタオイズムに深い影響を受けた内海が、再び墨流し画に取り組み、新たな境地に至ったのは2011年東日本大震災と、福島原発事故の影響だと言います。自然への畏怖を忘れた現代文明の極致である原子力発電所が、空前の大事故を起こしたことが、内海に再び宇宙山水画を描かせたということはたいへん興味深いことではないでしょうか。

[関連イベント]
対談「現代日本社会の格闘と解放の思想　画家・内海信彦、国際政治学者・五野井郁夫さんと語る」
日時: 6月20日(木) 17:00～19:00
会場: ギャラリイＫ　
料金: 一般 1000円、学生 700円、予備校生・高校生 500円
定員: 50名
※要予約

※お申込方法は公式ホームページからご確認ください。

スケジュール

2013年6月17日(月)〜2013年6月29日(土)