「さがみはら写真賞」には、東日本大震災において、“天が落ちてきた日”の時間の流れを目撃し、凝視してきた当事者の分身の写真をまとめた志賀理江子氏の『螺旋海岸』が選出された。「さがみはら写真新人奨励賞」には、東日本大震災から35日後に撮影を開始し、2年半の間被災地のポートレイトを撮り続け、写真をとる根源的な意味を見出そうとした田代一倫氏の『はまゆりの頃に』と、作者のモデルを長くつとめた男性の死を様々な光景で包み込み、痛みと追悼の念の深く籠った私的な写真シリーズにまとめた野村佐紀子氏の『NUDE/A ROOM/FLOWERS』が選出された。12回目を迎えた「さがみはら写真アジア賞」には、東トルコの貧しい、痩せた土地からやってきた大量移民が過酷な状況で暮らす地域を5年がかりで撮影したトルコの写真家クルサット・ベイハン氏の『AWAY FROM HOME (故郷から遠く)』が選出された。