終了した展覧会・イベントです

「建築家ピエール・シャローとガラスの家 - ポンピドゥー・センター・コレクションが魅せるアール・デコ時代の革新 - 」 展

パナソニック汐留美術館
終了しました

アーティスト

ピエール・シャロー
本展はパリのポンピドゥー・センターの全面的な協力により、1920-1930年代のパリを舞台に家具とインテリアデザイン、建築の3つの分野で比類のない造形を生み出したピエール・シャロー(1883-1950)を紹介する展覧会です。シャローは青年時代に英国の家具会社ワーリング・ギローのパリ支店で働き始め1919年に独立します。1922年以降は、金属職人ルイ・ダルベとの協働関係により鉄を用いた手工芸的な造形を照明器具や建築作品のなかに取り入れていきました。そして1925年のパリ万国博覧会では、「フランス大使の館」をテーマとした展示に参画し、書斎部分を受け持って脚光を浴びます。それが契機となり、レファンベール夫人のゲストハウスやツール市内のグラン・ホテルの内装(共に1927年)といった主要な作品を完成させていきました。
本展の中心となる「ガラスの家」は、シャローが1927年から1931年の間に手がけたパリ左岸に現存する邸宅で、近代建築の黎明期の傑作として高く評価されています。その独特の空間は、18世紀のアパルトマンの3階部分はそのままに、既存の低層部をすっぽりとくりぬいた中につくったことによります。室内に見られる黒と鮮やかな朱色に塗装された鉄の柱は、既存の上層階を支えるためのもので、制約のある空間に光を最大限に取り入れるため、ファサードは半透明のガラスブロックで覆われています。内部には、近代的な生活のための設備と優美な家具が織り成す、濃密な空間が秘められています。1932年以降、不景気が影を落す中、シャローは新天地を求めて1940年にアメリカに亡命します。アメリカではロバート・マザウエルのアトリエ兼住宅などの作品を残しましたが、1950年に亡くなったあと、再び評価の機運が高まったのは1990年代になってからでした。日本でもシャローは、二つの戦争に挟まれた短い期間に活動した寡作の建築家という評価に偏りがちでした。 本展はポンピドゥー・センターのパリ国立近代美術館から、照明器具、家具、模型、デザイン画など約60点に加えて写真や資料を出品いただきます。そして、アール・デコ時代の室内装飾家としても十分に評価を受けつつ、家具、インテリアデザイン、建築とそれぞれの領域で近代的な作風を展開していった稀有な才能の全貌を、日本で初めて本格的に紹介します。

[関連イベント]
講演会「建築家ピエール・シャロー、作品と生涯」
日時: 2014年7月26日(土) 14:00-15:30
会場: 日仏会館1階ホール(渋谷区恵比寿3-9-25)
講師: オリヴィエ・サンカルブル氏(ポンピドゥー・センター、パリ国立近代美術館 主任学芸員、本展監修)

講演会「ピエール・シャローの時代と空間:家具・装飾・建築」
日時: 2014年8月23日(土) 13:30-15:00 
会場: パナソニック東京汐留ビル5階ホール
講師: 千代章一郎氏(広島大学大学院工学研究院 社会環境空間部門 建築史・意匠学研究室准教授)
参加費: 無料(本展の観覧券が必要です)
定員: 150名

ギャラリートーク
当館学芸員が展示内容を解説します。
日時: 2014年8月1日(金)、9月6日(土)、9月12日(金) 各14:00-
会場: パナソニック汐留ミュージアム
参加費: 無料 (入館には本展の観覧券が必要です) 
※お申込み方法は公式ホームページよりご確認ください。

スケジュール

2014年7月26日(土)〜2014年10月13日(月)

開館情報

時間
10:0018:00
休館日
水曜日
展示替期間・夏期・年末年始休館
備考
夏期休館: 8月11日(月) - 15日(金)
入場料一般 800円、大学生 600円、高校生・中学生 200円、小学生以下 無料、65歳以上 700円、障がい者手帳提示とその介護者 無料
展覧会URLhttp://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/14/140726/
会場パナソニック汐留美術館
https://panasonic.co.jp/ew/museum/
住所〒105-8301 東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4階
アクセス都営大江戸線汐留駅3番出口より徒歩5分、JR新橋駅汐留口より徒歩8分、東京メトロ銀座線新橋駅2番出口より徒歩6分、都営浅草線新橋駅より徒歩6分、ゆりかもめ新橋駅より徒歩6分
電話番号050-5541-8600 (ハローダイヤル)
関連画像

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