For all seasonsは、15世紀イギリスの聖人で、思想家でもあるトマス・モアの生涯を描いた「A Man for All Seasons」(わが命つきるとも)に準えています。カトリック信者である根崎にとって変わらぬ神の愛は制作する上での永遠のテーマとなっています。昨年、故郷・北海道に住居を移しました。今までのロープや十字架をモチーフに描いていた彼女の作品はみるみるうちに色彩豊かな画面に変わり、根崎の作品は負のイメージから解放されていきます。今回は、北海道の自然が織りなす豊かな四季の移り変わりを描きますが、自然の美しさ、厳しさを通してそこに神への畏敬の念が込められていることが作品の中に見て取れます。