大平龍一 「絶景」

NANZUKA

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大平がこれまでに制作してきた作品は非物理的でありながらも古代から今現在まで崇拝・信仰の対象とされてきた存在や無意識下で人々の行動に影響を与えているものの分解・再構築から生まれています。例えば、仕切り・区画を認識させるパーティションを木彫と着彩で写実的に再現することでモチーフの効果を強調・再認識させる作品「ベルトインパーティション」(2005)、金色の監視カメラ2台の木彫を境内の狛犬と同様に配置することによって記号的に聖域を暗示させる作品「Sanctuary」(2010)、前述の上賀茂神社に奉納された作品「TONGARIMARU」(2013)に於いては加茂別雷神社の依り代(神が降りてくる場所)とされる円錐の立砂を、正面から見た三角形、上空から見た円形、と原初的な2つの幾何形体に分解し抽象化を進めることで、人々が知覚してきた形や空間の持つ崇高性、説明のつかない空気や気配に対しての科学的再考察が見受けられます。
本展では木材を使った大小様々な平面、立体作品によるインスタレーションを予定しております。 それらには、制作過程に於いて無作為に線が刻まれた抽象彫刻を焼き炭化させたもの、シンボリックな具象彫刻を焼き炭化させたものがあり、偶然に支配されることなく作為と無作為を自在に行き交うことが出来る方法の一つとして木彫の炭化を採用し、敢えて制御不可能な領域を作品内に施しています。こうした試行作業からは、オートマティズムあるいはダダやフルクサス等から生まれた反芸術思想、ミルチャ・エリアーデの著書の中に書かれている「聖なるもの」「俗なるもの」、ヴァルター・ベンヤミンの「アウラ」の概念など、それらの中で語られる得も言えぬ美や崇高性は如何にして浮かび上がるのかを問い実践する意図を感じることができます。この試行を通し真っ黒に焼け焦げた作品の世界を大平は「絶景」と称し我々に提示します。

メディア

スケジュール

2014年08月30日 ~ 2014年09月27日

オープニングパーティー 2014年08月29日18:00 から

アーティスト

大平龍一

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