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「世界を魅了した『青』浮世絵名品展」
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「世界を魅了した『青』浮世絵名品展」
佐野美術館
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《神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)》は葛飾北斎(かつしか ほくさい)の傑作「冨嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)」シリーズの一つとして広く知られます。とくに波を彩る濃く鮮やかな「青」が人々を強く印象づけています。このたび、浮世絵の青色絵具に焦点をあてた展覧会を開催します。浮世絵は江戸時代初期(17世紀)に墨摺絵(すみずりえ)から始まり、18世紀半ば頃より多色摺へ変化を遂げました。様々な色彩の中でも「青」の発色は難しく、試行錯誤が重ねられました。まず鈴木春信(すずき はるのぶ)などの美人画に使われたのが露草青(つゆくさあお)でした。彩色時は美麗ですが植物染料のため退色しやすく水に滲(にじ)みやすいものでした。やがて東洲斎写楽(とうしゅうさい しゃらく)などの役者絵に藍(あい)が多く用いられるようになりました。藍は退色しませんが水に溶けず、濃い青から淡い青へと変化させる表現が困難でした。その後登場したのがベルリンブルー(通称ベロ)でした。ベロは1704年にドイツで生まれた合成顔料で、日本へは18世紀後半に長崎へもたらされました。伊藤若冲や平賀源内の絵画作品の一部に、ベロ彩色の先行例が近年明らかになっていますが、最も効果的に活用されたのが北斎の「冨嶽三十六景」(文政12年(1829)より刊行)でした。ベロは変色せず水によく分散するため、鮮明な色を保ちつつ、青の濃淡で遠近感をもたらす表現が自由にできるようになり、浮世絵のさらなる隆盛へとつながっていきました。本展は、東京・礫川(こいしかわ)浮世絵美術館所蔵の名品100余点により、浮世絵師たちが理想的な絵具を求めながら、多様かつ繊細な「青」の色彩表現を究めた足跡をたどります。
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スケジュール
2015年4月11日(土)〜2015年5月31日(日)
開館情報
時間
10:00 〜 17:00
休館日
木曜日
木曜日が祝日の場合は開館
展示替期間・年末年始休館
入場料
一般・大学生 1000円、高校生以下 500円
会場
佐野美術館
https://www.sanobi.or.jp/
住所
〒411-0838 静岡県三島市中田町1-43
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アクセス
伊豆箱根鉄道駿豆線三島田町駅より徒歩6分、JR三島駅南口より東海バス「佐野美術館」下車徒歩2分
電話番号
055-975-7278
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